私たちが「デザインをしない」ことを選んだ理由と、これからの進めかた。
Ithe 2016 −17 AUTUMN / WINTER No. 01− 04を、先週の金曜日に公開しました。
私たちはItheというレーベルで、少なくともしばらくの間は、デザインをしないことにしました。
「私たちが本当に欲しいもの」はなんなのか、そこから始まったItheは、ある意味では「諦めること」から生まれたのかもしれません。
ファッションの分野で、まったく新しいものを生み出すことはもう不可能に近いことです。
ビジネスとして、誰もやったことのないような抜け道をなんとか探し当てることはできるのかもしれませんが、
そういった創意工夫は「私たちが本当に欲しいもの」にはなりえませんでした。
私たちが欲しいものは、「普通のもの」。
私たちが取り組んでいくことは、「普通のものを新しくつくる」という活動です。
今回のコレクションで発表したいくつかのアイテムも、聞けば笑ってしまうような「普通のもの」が、実は元ネタになってます。
普通のものだからこそ、私たちが新しく生み出すことができるし、新鮮な気分になることもできます。
笑いながら作れるようなものだからこそ、皆さんともっと「悪ノリ」がしたい。
もっとくだらなくて、笑っちゃうようなものを、これからもつくり続けていきたい。
「デザインしないこと」を選んで、私たちにできることは広がりました。
これから展開していきたいことといえば、例えば、古着屋さんといっしょにお店にある商品をサンプルにして新しく服を作り直したり、
そこで「元ネタ」とItheの服を見比べられるように展示をしたり。
歴史のあるブランドからお声がかかれば、アイコンになってるようなアイテムを、Itheのやりかたで再現することもできるかもしれません。
私たちがしていることは、はたから見れば奇をてらったような活動かもしれませんが、
何年か経ったころに、この活動を理解してくださる多くのひとがいることを信じてます。
Ithe 2016 −17 AUTUMN / WINTER No. 01− 04 の展示会・予約会まで日が近づいてきました。
平日しかないですけれど、時間が遅いぶんには調整できますので、どなたでもお越しください。