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「個性」の時代だからこそ、自分たちの意思で同じものを身につける面白さがある。

 

Ithe 2016 −17 AUTUMN / WINTER No. 01− 04の展示会が15日で終わりました。

 

「日常の制服」「デザインをしない」というコンセプトを決めて、はじめての展示会でしたが、足を運んでくださりありがとうございました。

 

 

「普通のもの」をたった4型並べていただけ、私たちとしても賭けみたいなものでしたが、Itheの考えややり方を面白がってくれたり、

そんなことを抜きに単純にかわいい、格好いいと言ってくださるひとがいて、私たちもずいぶんと勇気づけられました。

 

 

今回は、黒色のものしか展開してなかったのですが、特に買ってくださるひとが多かったジャケットは、私たちも含めて全員同じものを着ることになります。

 

そこに「日常の制服」という言葉が、おかしな具合にシャレが利いていて、

「同じものを身につける面白さ」とか「共犯意識」みたいなものを感じることができました。

 

 

「制服」というと、学生服をイメージするひとが多いかもしれません。

そして、ファッションが好きなひとにとっては、指定された「制服」という言葉にあまり良いイメージはないと思います。

しかし、私たちの言う「日常の制服」は、なにを私の制服にするのか、「制服」を自分で決めることからはじまります。

そして、それが結果として価値観の近いひとたちと同じものを身につけることになるのは、なんだかすごく楽しい。

個性・自由の時代に、みずからの意思で自分を制限すること、それこそが本当の自由なのかもしれません。

 

 

Itheはコンセプトやテーマをお話しすることで成り立つ提案なので、

展示会という、直接お話ができる場でひとつひとつお売りすることができるのはItheにとっても一番良いやりかたなのかもしれません。

 

「お店に並べていただいて終わり」にしてしまわずに、今後も、ファッションブランドらしくない動き方を、Itheはしていきます。

 それも、まったく新しいことをするより、すでにあるやり方を編集して新しい視点を見つけるほうが、らしいかもしれません。