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僕たちがまわり道をする理由。

 

トラベルコレクションの発表から東京・大阪とオーダー会を開催させていただき、今月27日がこのコレクションをメインに据えた最後のオーダー会になります。

 

特に大阪では初めてItheをご覧いただく方も多く、「どういう思いをもって作っているか」というところから説明させていただく機会が何度かあったので、

今回はトラベルコレクションを製作したItheにとっての意義の部分をお話したいと思います。

今回のトラベルコレクションでは、これまで「ファッションの歴史の中で定番と呼ばれてきたブランドやプロダクトのデザインを受け継いで、再現する」という手法で活動をしてきたItheにとって、新しい一歩となる製品にしたいと思い、製作しました。

 

「再現する」その次の段階として今の価値観や特定のシチュエーション。今回だと「トラベル」に合わせて新たにデザインを生み出し、更新していく。

このコレクションはそういう意図をもって製作しました。

 

世の中にあるファッションブランドのほとんどは「ファッションデザインを更新する」という意図だけをもって活動していると思いますし、

それが新しいものを生み出す意味でもあります。

そんな中で、僕たちはわざわざ一度そのままのデザインを作り直して、そのうえで更新をしていく、という手順を踏むことにしました。

なぜそんなまわり道のようなものづくりをするのか。

 

それはItheのデザインが生まれるまでの過程に説得力をもたせたいと考えているからです。

 

単純に「格好いいから、かわいいから」という感性に依存しすぎることなく、例えばこれまでファッションに興味の薄かった人、

これからファッションについて色んなことを知りたいと思ってくださっている人にとっても「これがこうなって、こうなった」と納得ができるデザインになるように。

他のブランドや商品と差別化をするためのデザインではなく、必要な部分だけを・足して不要な部分を削ぎ落とす。その意図が誰の目にも明らかになるように。

 

そして、ファッションの歴史に遺るべきデザインをItheのアーカイブに遺したうえで、今の時代を生きる人にとってできるだけ使いやすく、扱いやすく、トレンドに沿った提案ができるように意識しています。

 

「新しく普遍的なものを生み出していく」という、対極にあるようなことを目指して、今回のトラベルコレクションからまたデザインをひとつずつ積み上げていきます。

 

ぜひ、ショールームにお越しになった際は僕たちの話を聞いてください。